組織強化・人間力はリーダー、幹部社員に必須なスキル
〜スキル(コンピテンシー)診断による幹部社員登用と人間力強化〜
皆様、解説ブログをご覧いただきありがとうございます。
2021年10月8日配信のウェビナーで、「予測困難な不確実な時代 これからの人材採用と適材適所配置」よいうお話をさせて頂きましたが、今回は、人間力の視点から組織構築時における幹部社員登用や事業承継時の人材登用に不可欠なお話をさせて頂きます。
1.本日のテーマは「組織構築」です
当記事は難しく解説(論文のように固い)を行っておりますが、
動画ウェビナーでは分かりやすく解説をしています。
「組織構築
〜コンピテンシー診断による人間力強化と幹部社員登用〜」
私は、株式会社シフトおよびアセアン・プラス株式会社の小玉と申します。
*株式会社ネクストエデュケーション提供のカタログや資料をベースに、
コンピテンソーや人間力、人間力診断などについて説明します。
2.人事評価にみる最近の企業成長
・リモートワークでも公平な人事評価
・成果主義の人事評価
・評価により企業としての生産性を向上させたい
ITの革新やコロナ禍によるリモートワーク制度が定着しています。
色々な働き方が増えています。中でもリモートワークは、多くの企業で取り入れています。こういった中でもできる公正公平な評価方法として期待されているのが、コンピテンシーです。
また、成果主義を導入する企業が増えています。成果主義では、業績や成果だけを評価基準としますが、それだけでなく、その業績や成果をあげることにつながるとされる能力も評価基準にする必要があると考えられています。その能力を評価する基準にコンピテンシーが採用されています。
現在のビジネス環境は、新しいITなどの技術が次々と生まれています。非常に環境変化のスピードが早くなっています。競争が激化する社会で企業が生き残っていくには、一人ひとりの社員の生産性を高め、会社を成長させていくことがこれまで以上に求められています。そこで、高い成果を出す社員を増やしていくために、コンピテンシーが注目されているのです。
3,コンピテンシーとは
では、「コンピテンシー」とは何でしょうか?コンピテンシーとは、辞書には
「企業の人事評価で,業績優秀者の行動の様式や特性」と書かれています。
・一定の職種や役割で優秀な人(結果を出す人)の能力をパターン化したもの
・どのような行動をとると業績がアップできるか、などですが
「コンピテンシー」は能力の中でも、「潜在的に誰もが持ちうる適性」ともいえます。潜在的に持ち得るものということで、それを面談や行動評価だけで全て見出すことは難しいのが現実です。
3.人財能力の氷山モデル
この図は、人財能力の氷山モデルです。
・氷山モデルは、ハーバード大学 心理行動学者 マクレランド教授が、考えたモデルのことです。
・マクレランド教授は人の行動の目に見える部分である「スキル、知識、態度」と、目には見えない「動機、価値観、行動特性、使命感」が存在することを見出しました。
水中の見えない部分、変えられないところが、適性・資質になります。ここの見えない部分の可視化が重要となります、採用時や昇格時に活用することの重要性の話を前回のウェビナーで致しました。
見える部分ですが、見えにくいところにコンピテンシーがあります。
*株式会社ネクストエデュケーションシンク資料(NETモデル)
4.人間力と人間力診断
人間力
さて、コンピテンシーが高い人は、人間力が高いと言われています。人間力は、部下を持つリーダー、管理職の必須スキルです。人間力診断を開発したネクストエデュケーションシンクによりますと、人間力は、「人間として社会的に生きるために必要な総合的な魅力や能力」と定義しています。
人間力診断とは
ネクストエデュケーションシンクが作った「人間力診断™ 」というコンピテンシー診断というものがあります。ビジネスで必要な実行型リーダー人材の特性を人間力という観点から把握します。今まで可視化できなかった個々の人間力を総合的・客観的に測定し、人間力(60のコンピテンシー)のどの要素が優れていて、どの要素が不足するのかを全国平均と比較して示唆します。また、不足している要素を改善するためには、どのような方法が最適なのかヒントを提供します。組織で必要な人材の人間力レベルの診断をはじめ、モチベーションがありポテンシャルの高い人材を採用し、育成するための評価指標として活用できる画期的な診断ツールです。
*60のコンピテンシー(人間力基礎ゲージ)例(NET人間力診断結果より)
人間力診断の特徴
人間力診断の特徴についてお話しします。
人間力診断は、多数の企業コンサルティング、人材育成の実績をもつ、心理学博士奥村幸治先生が考案したアセスメントです。質問は具体的かつ実践的な内容で、個々の人間力を総合的に診断します。
・人間力を構成するスキル・コンピテンシー要素ごとに評価された結果がレーダーチャートに映し出され、本人の特徴が容易に把握できるようになっています。個人の強みならびに改善すべき要素が一目で分かります。
・人間力を「社会貢献性」「テクニカルスキル」「ヒューマンスキル」「コンセプチュアルスキル」「自己成熟」の総合値と考え、人材の自立度合い、他者と協働できる力(共助力)を5つの側面から定量的に可視化することができる診断、育成ツールです。さらに、ビジネス能力の指標から見た人間力を「ビジネスVIEW」として表示し、企業のビジネス力・マネジメント力研修に直接結びつけることが可能です。
5.人間力診断結果・分析レポート(例)
診断は、二択四択で約40分程度かかります。
アセスメントが終わると、人間力を構成するヒューマンスキル・コンピテンシーの要素毎に結果がレーダーチャートで視覚的に表示され、要素ごとの評価からその人の特徴と、克服すべきビジネス課題がどこであるかを一目で把握することができます。
株式会社ネクストエデュケーション資料より
診断結果の個人別コメントも出ます。部下面談やコーチング活用できます。
この人の場合、スキルを磨くことをすすめ、さらに
ビジネススキルが改善されないと、今後、組織の中でブレークスルーしなければならないビジネス状況に立たされた場合、専門知識の不足から次のステップに移行することが困難になることが予測されます。
とコメントされています。
診断結果の個人別コメント例(NET人間力診断結果より)
6.人間力診断の概要・診断分野
診断結果は人間力を構成する5つの上位概念で構成される各分野の評価によってそれぞれの強み・弱みを測定します。また、総合評価によって、現在の本人の人間力(コンピテンシー)をビジネスの視点で評価することができます。人間力診断では、ロバート・カッツのコンピテンシーモデルを応用し、ビジネスパーソンに必要なテクニカルスキル、ヒューマンスキル、コンセプチュアルスキルに加え社会貢献レベルを評価するユニバーサルスキルを加味して人間力を診断します。
では、ここで「ロバートカッツモデル」についてお話しします。
ロバート・カッツモデルとは、アメリカの経済学者ロバート・L・カッツ氏が1950年代に提唱した、マネジメント層の役職とビジネススキルの関係性を明示したモデルのことです。
それぞれの立場で必要な能力を「テクニカルスキル」「ヒューマンスキル」「コンセプチュアルスキル」の3つと定義しています。
「テクニカルスキル」はこの図では、専門的能力とありますが、業務遂行能力のことでもあります。担当している業務を問題なく遂行するために必要な知識や技術のことをさしています。
「ヒューマンスキル」とは、対人的能力、つまり他者と良好な関係を作り、円滑な人間関係を築く対人関係能力のことです。ヒューマンスキルは、組織の中で目標を達成するために、ビジネスマンにとって欠かせない能力です。それぞれの階層で一定程度必要とされる能力です。
「コンセプチュアルスキル」とは、概念化能力のことです。目の前の状況や情報を客観的に分析し、その本質をとらえて最適解を見出す能力のことをいいます。
コンセプチュアルスキルの高い人材は、ひとつの経験から多くの知見を得たり、全く違うように見える問題の共通項を見出して解決したりすることが得意という特徴があります。上の階層にいくほど必要とされている能力です。
*株式会社ネクストエデュケーション資料より
7.組織力の強化には、人間力(コンピテンシー)の強化が必要
人事評価のところで、競争が激化する社会で企業が生き残っていくには、一人ひとりの社員の生産性を高め、会社を成長させていくことがこれまで以上に求められています。そこで、高い成果を出す社員を増やしていくために、コンピテンシーが注目されているのです。
つまり人間力を診断し、人間力強化により、それぞれの立場で社員一人ひとりが生産性を高めていくことで組織力の強化になり企業の成長に繋がります。
ネクストエデュケーションシンクによりますと、『人間力』が高い人の特徴として
信頼できる人/誠実な人/責任感がある人/器の大きい人/ビジネスを創れる人/リーダーシップがある人/正しい決断ができる人/先見性がある 人/洞察力がある人/広い見識がある人/人に優しい人/頼れる人/高い志や理想をもっている人/思いやりがある人/人情がある人/知性や知恵が高い人/人の話を傾聴できる人/ついて行きたいと思う人/人を育てる人/部下の面倒見がいい人/人を助ける人/社会や人のために動く人・・・などです。
「人間力(総合コンピテンシー)」に焦点を絞って社員を育成をしていくことが、今後組織がビジネスで大きな成果を継続的に上げるうえでは特に重要なポイントとなります。「人材」は育成することで「人財」となります。
8.人間力診断の活用方法
人間力診断の活用ですが
・リーダー、マネジャー、管理職、幹部人材の人間力を可視化し、気づきを与え、研修等で強化する
・チームや組織分析・人材育成の判断指標として活用
・企業内の人事施策や人材育成の判断指標として活用
・経営層候補のマネジメント力強化のためのアセスメントとして活用
などがあります。
9.人間力診断の活用事例
①事業承継
社員、パート300人の工場 社長:父親 副社長:母親 専務:息子 という同族会社
事業承継(息子へ社長を継承)の前に、息子を支える取締役の登用を考えていて、5名の部長の中から候補をそれぞれあげたのですが、社長、副社長、専務それぞれが推薦する人材が違っていました。
そこで、人間力診断のメーカーにコンサルを依頼しました。
次の方法で、選別しました
・人間力診断を行い、人間力(コンピテンシー)の可視化
・本人には内緒で、コンサルが工場を訪問し、各候補別々に工場の案内や説明をやってもらう
その結果、コンサルが推薦した人は、専務が推薦した人でした。コンピテンシーの内容も含め人間力の高い人を登用することになりました。
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幹部社員登用
定期的に行われる、部長の登用について、登用の前に、候補者の課長、次長等に
人間力診断を実施します。結果が可視化されます。会社の今後のビジョンや方針を踏まえて、必要とされるコンピテンシーをチェック、また各自点数が低いけど需要なポイントを明確にし、自己学習や会社が提供する教育に参加して強化を行います。1年から2年後に再度に人間力診断を行い、弱点の克服度なども含めて検討し、昇格者を決めるという企業があります。
- 人事評価の中の「コンピテンシー評価」に人間力診断を活用している会社もあります。
人事評価といえば、スキルや成績、年齢といった「目に見えるもの」を重視しましたが、「目に見えない」潜在的な特性や資質であるコンピテンシーを用いた人事評価に注目が集まっています。
コンピテンシーを人がチェックシートで評価している企業もありますが、面談で適性を見抜けるのは良くて50%という話を前回のウェビナーでしましたが、コンピテンシーも同様です。
人間力診断でコンピテンシーを可視化して人事評価に活用できます。
10.人間力診断の価格
人間力診断の料金ですが
初期費用 20,000円(税別)
一人当たりの診断料は、7,000円(税別)となっています。
・企業向け研修や
・コンサルティングサービス
も取組んでいます。ご質問等ございましたら、お問合せください
ご講読ありがとうございました